【特集】人がつながる城下町「岩槻」～丁寧に地元の人とつながって、地に足をつけた暮らしをしたい～｜BLOG

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浦和美園～岩槻　暮らしの日記帳

【特集】人がつながる城下町「岩槻」～丁寧に地元の人とつながって、地に足をつけた暮らしをしたい～

2016.12.16

親子3代にわたって岩槻に住む佐藤高広さん（57歳）。
佐藤さんは、昭和３０年創業の和菓子屋「藤宮」の2代目。現在、お母様・奥様・2人の娘さんと暮らしています。

文化や季節感を楽しむ

―――岩槻ってどんな街ですか？

岩槻は昔から「人形作りのまち」として栄えてきました。私が子どもの頃には、人形作りの職人さんはもちろん、内職をしている同級生の家も多く、たくさんの人が人形作りにかかわっていました。小さな頃からそういった環境で育ったことが、「みんなでやろう！」という時にすっと一つにまとまれる、そんな気質があります。

―――お祭りやイベントもたくさんありますね。

人形の文化を中心としたお祭りや行事もたくさんあります。その時にも、自然に「一体感」が湧いて、賑やかに繰り広げられます。

―――このお店は、蔵造りで趣がありますね。

この和菓子屋の店舗は、築170年以上たった酒蔵をリフォームしたものです。岩槻には今でも、間口が狭い敷地に裏通りまで細長い造りの家が多く残っています。間口の広さによって税金を納めていた江戸時代の名残です。

―――城下町らしい街並みが今でも残っているのですね。

新しい家が建っても、岩槻城の城下町として、また、日光御成道の宿場町としての雰囲気はまだ残っています。

―――岩槻のガイドマップや散策マップを見ると、お寺や神社も多いですね。和菓子屋さんや料亭がたくさんあることにも気がつきました。

岩槻には、久伊豆神社や慈恩寺をはじめとして神社やお寺がたくさんあります。年間を通してお寺の行事や歳時記に関連した行事が行われています。それに合わせたお菓子や懐石料理が作られてきました。日常生活の中でも、季節の移りかわりを感じる機会がたくさんありますよ。

岩槻の人は、岩槻が好き！

―――佐藤さんが感じている「岩槻の魅力」はなんですか？

一番の魅力は、住んでいる人がみな岩槻に愛着をもっていることだと思います。岩槻の人は、みんな岩槻が好きなんですよ。若い年齢層の家族もたくさん引っ越してきましたが、岩槻で生まれ育った人が多いという話を聞きました。親子3世代が岩槻に住んでいるとよく聞きます。

―――岩槻に暮らしていて感じる印象は？

落ち着いて暮らせる街だと感じています。人と人とが、じっくり付き合える雰囲気があります。岩槻は、話しかけやすい、つながりやすい。うちのような和菓子屋もそうですが、お肉屋さん、八百屋さん、金物屋さんで気軽におしゃべりを楽しむ人も多いですよ。

人がつながる城下町「岩槻」

―――今後、どのような街であってほしいと思いますか

若い人たちも含めて、岩槻に住む人みんなで、岩槻の良さを大切にしていきたいという思いが一つになって街を盛り上げていけるといいなと思います。岩槻は、住みやすく商売もしやすいところです。私は、今後もこの地域で地元の人とつながって、今ある良さを大切にしながら、地に足をつけた暮らしをしたいと考えています。

歴史や文化に触れることで、岩槻の良さを感じてほしいと思っています。そして、岩槻を訪れる人、移り住む人が増えて、地元の人と一緒になって文化や産業を受け継いでくれると嬉しいですね。皆さん、どうぞ岩槻に来てください！

【取材エピソード】

取材にうかがった2016年10月7日は「重陽（ちょうよう）の節句」に因んだイベントが行われている最中でした。様々な店で「重陽つるし飾り」が見られ、職人さんの作品展示、食文化めぐりが開催されていました。マップを見ながら、食事処、御菓子処、人形店、その他のお店を巡ることができました。ほとんどのお店が岩槻駅から歩いてすぐの場所にあります。こんな素敵なお店がたくさんあるなんて！と　改めて感動しました。　
以前から気になっていた料亭の「ランチ懐石膳」で昼食。店内のお飾りや落ち着いた庭を眺めながら懐石膳を楽しみました。写真を撮影する許可をもらうときに、女将さんが気さくに対応してくださいました。「もっと、ゆっくりしていってくださいよ」と優しい言葉に"おもてなし"の気持ちを感じました。
岩槻で出会った方は、訪れた人に対して「いつでも話しかけていいよ！」という温かさがあると思います。人とのつながりを大切にするということが、岩槻の良さなのではないでしょうか。